2006年の北朝鮮映画「ある女学生の日記」の主演女優であるパク・ミヒャンが連座制で処分を受け、表舞台から姿を消したと自由アジア放送が16日、報じていました。
2007年のカンヌ国際映画祭にも出品され、北朝鮮で800万人が見たという「ある女学生の日記」ですが、中国に親戚訪問のために訪れた北朝鮮の住民によると、この映画を見るなとか、録画してあるDVDを処分しろといった指示が2010年頃に当局からあったとのことです。
理由は、2009年11月におこなわれた貨幣改革の失敗の責任を取らされ粛清されたと伝えられているパク・ナムギ元労働党計画財政部長部長が、「ある女学生の日記」に主演したパク・ミヒャンの親戚だったからだそうです。
パク元部長については、2010年に平壌の順安区域にある姜健軍官学校の射撃場で処刑されたという死亡説や、スペインやポルトガルを行き来し、金正日の資金管理をおこなっていたという生存説があります。
前出の北朝鮮住民によると、パク・ミヒャン自身は外務省幹部の娘で、海外にも何度か行ったことがあり、兄は外国語大学に通うなど、良い暮らしをしていた家庭に育ったといいます。
一方で自由アジア放送も紹介していますが、「ある女学生の日記」は、中国の延辺で昨年10月にあった「北朝鮮映画上映週間」で公開されていたといいますし(朝鮮族ネット)、2012年9月には北朝鮮の「我が民族同士(Uriminzokkiri)」がYouTubeにアップロードしており、18日現在、映画の全篇を見ることができます(動画)。
北朝鮮では、俳優が連座制で不利益を受けた場合、再び登場する可能性はあるそうですが、北朝鮮の高官ら多数と不倫関係にあったと噂されたウ・インヒのように、本人自身の問題が問われ、公開処刑された俳優の映画は見ることができなくなるそうです。
2013年8月19日月曜日
北朝鮮の人気女優、連座制で処罰との報道
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