朝鮮中央通信によると23日、平壌の大同江外交団会館で、保険省や平壌市内の保健医療従事者・世界保健機関(WHO)の代表など駐朝国際機構代表部のメンバーが参加したなかで「世界マラリアの日」の行事が催されたとのことです。
通信では、「去る3月、マラリア発生の確率が高い地域で住民に対する予防活動がおこなわれた。マラリアを早期に診断し、治療できるようにする薬物を供給している。」と、北朝鮮でもマラリアが発生していることを示唆していました。
世界保健機関(WHO)が発表した2011年の北朝鮮のマラリア患者は16760人。熱帯から亜熱帯にかけて罹患者が多いマラリアが北朝鮮で発生する理由は、経済難で消毒薬が不足していることが原因のようです。それでも国際的な消毒薬の援助で、2001年には144000人いた患者が大幅に減少したといいます。
ちなみに韓国は、現在ではマラリア根絶地域に分類されているものの、2000年に4142人もの国内での感染をだしていたようです。DMZ近くで勤務する兵士らが北から飛んできた蚊に刺されて感染したようなのですが、発症者は首都圏にまで広がり、マラリアの危険地域にしていされている場所(江華島や金浦・議政府・一山など)も存在するようです。
また大韓赤十字によると、マラリアの感染者が発症前の潜伏期間に献血をしたために輸血によって発症したケースがあり、マラリアの危険地域に180日以上居住した人は2年、旅行(1日以上180日未満)した人は1年、血漿成分献血を除いて献血ができないとのことです。
2013年5月25日土曜日
北朝鮮のマラリア
4:37
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