ソウル新聞によると1963年の石炭産業が全盛を迎えた頃、ソウルには400社以上の練炭工場があったそうな。それが石炭から石油、そして都市ガスへとエネルギー政策が変わったために、現在では首都圏に3ヶ所を残すだけになったとか。
韓国映画「追われし者の挽歌(原題:彼らも我らのように=그들도 우리처럼)で、ムン・ソングン扮する民主化運動の活動家が偽名を使って潜伏し、働いていたのも練炭工場でした。
かつて練炭は、朝鮮の伝統的な床暖房であるオンドルの燃料として使用していました。けれども、1980年代には8割程の家庭で使っていた練炭も、今では2%にまで減ってしまったとのこと。事故(一酸化炭素中毒)も多く、映画「パボ(馬鹿)」でチャ・テヒョンが演じていたトースト屋の男性も、練炭事故で「馬鹿」になってしまったとの設定でした。
年末になると、労組や教会・在郷軍人会となどといった団体が、ボランティアでお年寄りなどの家に練炭を配っています。今年はKBSのドラマ「アイリス」でキム・テヒの友人役を演じたキム・ヘジンも、練炭配達のボランティアに参加したと21日付の聯合ニュースが伝えていました。
2012年12月23日日曜日
韓国の練炭事情
5:32
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