江原道の束草(ソクチョ)を舞台とした、「チケット茶房(タバン)」の女主人と女性従業員の絶望的な話を主題にした映画に「チケット」というのがありました。1986年に上映されたイム・ギョンテク監督の作品で、主演のキム・ジミが初めて制作に携わった映画だったようです。
この映画にでてくる「チケット茶房」とは、風俗業のような感じので、女性従業員は「職業紹介所」という売春婦の斡旋所を通じて「チケット茶房」に雇われており、店内ではウェイトレスやホステスのような役割を、店外ではコーヒーのデリバリーを口実にした売春がおこなわれていました。
ちなみに「チケット茶房」の女性従業員は、アガシ(아가씨)とかオボン(오봉)と呼ばれていますが、オボンは日本語の「お盆(トレー)」からきた言葉かもしれません。
「チケット茶房」のアガシがでてくいる映画には、「吹けよ春風」や「ユア・マイ・サンシャイン」などがあります。アガシはガムをくちゃくちゃ噛みながら、スクーターを運転し、何故か街の警察官と顔見知りだったりします。店の経営者が警察に便宜を図るかわりに、違法行為をお目こぼししてもらっているのでしょうか。
最近は中国から来た朝鮮族が経営する店が増え、女性従業員が漢族というところもあるようです。今年1月には上の動画のように、釜山市中区亀浦洞の「チケット茶房」で警察による摘発がおこなわれたといいますが、この店も朝鮮族が経営していたようです。
2013年7月22日月曜日
韓国の「チケット茶房」
5:00
JST